東京都市考:東京都議会議員選挙を目前に想うこと

先週末(6月17日~18日)に実施された大手メディア各社による「内閣支持率調査」の結果が出揃った。
各社の公表値(6月19日現在)は以下の通りである。(*前回支持率→今回支持率
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○産経・FNN合同(56.1%→47.6%
共同通信(55.4%→44.9%
○読売(61%→49%
○毎日(46%→36%
○朝日(47%→41%
NHK(51%→48%
○NNN系列(46.2%→39.8%
テレビ朝日[報道ステーション](52%→45%
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各社アンケート項目にばらつきはあるものの、(個人的には)予想以上の支持率低下という感想である。
支持率低下の大きな要因としては、やはり「テロ等準備罪」法案(共謀罪法)の成立過程における強行採決に対する国民の不安感と「加計学園問題」における説明不十分な状況下で強引な幕引きを図った政府自民党に対する不信感が挙げられるだろう。
7月2日実施予定の東京都議会議員選挙に向け、これら一連の問題の影響が及ばないよう画策を図った政府自民党および自民党都議連の思惑が裏目に出る結果となりかねない状況である。
国民の高支持率に胡坐(あぐら)をかいた一強・安倍内閣に慢心はなかったのか?
安倍内閣の悲願とも言える「憲法改正」への道に暗雲が漂い始めている。
 
次々と火を噴く一連の問題。
テロ等準備罪共謀罪)」法案における「与党 vs 野党」、「加計学園問題」においては「文科省 vs 内閣府」という対立構造が世間一般的な見立てとなっている。
しかし、うがった見方をするならば、「安倍政権推進派 vs アンチ安倍派」という自民党内の権力闘争の図式として捉えることもできるのではないだろうか?
安倍内閣による長期政権化や早急に推し進められる憲法改正ありきの国会運営を快く思わない党内対抗勢力による「安倍おろし」というストーリーに当てはめてみると、タイミングよく次から次へと湧いて出てくる一連の問題も、腑に落ちる点が多くあるのではないだろうか?
高支持率を背景に強行路線を推し進めてきた安倍内閣の信頼を失墜させるために次々と放たれる「安倍おろしの矢」。
第一の矢として放たれた「安倍昭恵夫人を巻き込んだ森友学園劇場」は、半ば不発に終わったが、「加計学園問題」や自らが放った「テロ等準備罪」法案の強行採決に対する国民の不安・不信感増幅という第二の矢が、安倍安定政権を弱体化させつつある。
そして、最後のとどめを刺すかもしれない第三の矢、すなわち「東京都議会議員選挙」がまもなく放たれようとしている。
 
小池都知事率いる都民ファーストの会にとって、今回の内閣支持率低下は願ってもない追い風になるだろう。また、争点のひとつと見られる「築地市場移転問題」において最終的な舵取りが成功すれば、小池新党圧勝も夢ではないだろう。(巷で噂される小池知事が隠し持つという秘策の真偽については甚だ疑問だが...)

(たらればの話ばかりで恐縮だが...)
仮に小池新党圧勝、自民党都議連大敗が現実となれば、一自治体の選挙結果と言えども安倍内閣の責任問題に発展することは恐らく避けられないだろう。
党内のアンチ安倍派も身内である自民党都議連議員の大敗を生贄(いけにえ)に、選挙責任問題で「安倍おろし」を一気に加速させるといった構図が容易に想像できる。
(8月の内閣改造を急きょ発表した経緯からも、党内粛清を目論む安倍政権の焦りを個人的に感じざるを得ない)
 
国政において長期安定政権が国内外にもたらす効用は計り知れない。しかし、裏を返せば独裁制の強い政権を助長させる温床となる危険性も秘めている。
健全な民主主義国家において、国民に対する謙虚な姿勢を失った政治権力は、やがて内部から崩壊し、正しい方向へと修正されていく運命にあることは歴史が証明している。
経済が潤い、国民生活を豊かにする政治は理想的であるが、それ以上に国民に信頼され、支持される政治を行うことが今ほど求められている時はないことを、安倍政権は今一度肝に銘じるべきである。
 
内閣支持率調査結果を受け、菅官房長官が発した「一喜一憂する必要はない」という台詞が今は空しく聞こえるばかりだ。
 
上善は水の若(ごと)し。水は善(よ)く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に処(お)る、故に道に幾(ちか)し。(「老子」より)
 
真の政治家が忖度(そんたく)すべきは、
国民の真意である。
 

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