東京未来考:依怙贔屓が罷り通る仲良し政治の終焉か?

東京都議会議員選挙の結果を受け、自民党安倍政権は、国政における信頼回復路線へと大きく舵を切る声明を出した。
しかし、都議選での大惨敗に対し「深く反省しなければならない」と口にした安倍首相は、問題の本質を本当に理解しているのか甚だ疑わしい
 
そして、舌の根の乾かぬうちに「口先だけの反省」であったことを露呈する行為を早速起こしてしまった。
 それは、矢継ぎ早に打ち出される、国会で問題視された関係官僚の人事異動である。
森友学園」への国有地売却問題における国会答弁で終始真相解明を阻み続けた財務省佐川理財局長国税庁長官への栄転人事(安倍政権を庇い続けたご褒美か?)、「加計学園」の獣医学部新設を巡り、「総理のご意向」文書に関与したとされる内閣府藤原審議官の国家戦略特区担当から経済産業省への復帰異動措置など。
 
安倍首相が理想とした「美しい日本は、自らの手で醜い日本へと塗り替えられようとしている
 
21世紀に入り日本の国政選挙で与野党議席が劇的に入れ替わる事象がたびたび起きている。それは有権者野党勢力を積極的に評価した結果ではなく、与党失政不祥事など自滅によるものであった。
今回の都議選の結果もまさにそのような流れの中で、起こるべくして起こった出来事であったのだろう。
 
小池新党出馬において、何の実績も経験もない候補者を擁立した理由は、終始曖昧なままで、有権者が積極的に票を投じるだけの説得力は殆ど感じられなかった
 
敢えて言うなら既に本ブログでも述べた通り、有権者自民党政権を見限り、それに代わる受け皿として一番マシと思える小池新党に仕方なく投票しただけのことである。
 
現在の安倍内閣の政治運営をつぶさに観察していると、どこか酷似した政権を想起させられる。
それは、ドナルド・トランプ政権である。
 
酷似した事象ーーー政府が反対派の不利になるような国家権力を濫用する政治システムの変化の兆しである。
 
東洋大学薬師寺克行教授(「東洋経済」記事引用)によれば、民主主義の後退が進行する背景として3つのパターンが存在するという。

1つ目は、国の制度や政府機関を「政治化」し、政府に批判的な勢力を抑え込んでいく現象。この動きによって政府の不当行為を隠すことが可能となり、政府に反対する勢力を抑え込む力強いツールとして利用できる。
その一例が、「官僚統制」である。官僚組織において内閣官房に設けられた内閣人事局が中央省庁の「幹部職員人事の一元管理」の権限を有したことで、首相官邸の官僚統制は著しく強化された。官僚組織は不利な人事を回避するため、日常的に「首相のご意向」に細心の注意を注ぐことになる。その結果として、本来有するべき中立性や専門性が軽視され始めている。流行語となった「忖度(そんたく)」もその現れのひとつと言えるのかもしれない。つまり、「官僚の骨抜き」が進行しているのである。
 
2つ目は市民社会の重要な一部を機能不全に追い込む現象である。
対象は主要メディア企業リーダー、さらには宗教指導者までも含まれる。
つまり、友好的なメディアには特権的アクセスが、お気に入りの企業リーダーにはうまみの多い利権や政府契約が与えられる。一方、為政者の意向に従わない者は、情報当局(主として公安警察など)の入念な捜査の対象にされるか、スキャンダルをでっち上げられるなど不当な権力介入が行われる可能性を秘めている
 
3つ目は、選挙で選ばれた独裁者が、憲法改正、選挙区そのほかの制度の見直しを通じて、ライバルが自分と競争できないよう政治ゲームのルールを一方的に書き換えてしまうという現象である。
 
自民安倍政権において、これら3パターンに当てはまる現象が次々と起こっていることは決して偶然の一致ではないだろう
 
具体例を挙げるなら、先にも述べた人事権を使った安倍内閣官僚統制強化(人事担当責任者は、噂の萩生田官房副長官である)に始まり、それに連鎖して「加計学園問題」を封じ込めようという官僚機構の秘密主義的対応首相官邸強引な国会運営内部告発した前文部科学省事務次官・前川氏への首相官邸陰湿な対応、更には安倍内閣支持と批判で極端に二極分化してしまったメディア状況と一部メディアに対する安倍首相の積極的な情報提供(安倍首相の「読売新聞を熟読して頂いて」という国会発言がそれを証明している)...等々、枚挙に暇がない。
 
国家権力」とは、ある程度多元的に構成された複数の権力主体が相互にチェック、監視し合うことで、行政の公平性、公正性が担保される仕組みでなければならない。
 
しかし、最近の「安倍自民一強」の国政運営を観察すればするほど、本来あるべき「国家権力」の在り方からの逸脱に危機感を抱かざるを得ない
 
国政において、まだ見ぬ有事から国民の生命を守るための備えを着実に進めていくことは、国家存続の上で喫緊の課題であることは決して否定はしない。
 
しかし、特定の「国家権力によって民主主義の根幹が脅かされようとすることはそれ以上に重要な問題である。
 
今の日本において先ず優先すべきは、国民ひとりひとりが政治に対する思考停止状態から立ち直り、選挙権を行使し「正しい民主主義国家復権を後押ししていくことであるのではないだろうか。
そうだ選挙。これからは、みんなで行こう!
 
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在上の人に在りては、衰乱・猖獗を以て、時運・天命に諉するは大に誤なり
(ざいじょうのひとにありては、すいらん・しょうけつをもって、じうん・てんめいにいするはおおいにあやまり)
[吉田松陰「講孟余談」より]
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巨大与党とも言える安倍自民党政権の力が衰えはじめてきた―――その原因を「時代の流れ」や天が定めた「運命」などと責任を転嫁したりするのは大きな過ちだ。それは人為的なもの、施政者の怠慢という「不作為である。
不作為の責任を単純に安倍首相に押し付けるのではなく、大臣を筆頭に関係閣僚側近を筆頭に、自民党議員官僚巨大メディアに至るまで猛省を促したい
 
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